楽友会通信 No.35

                     2008/12/19  指笛楽友会発行

 

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 . 74周年記念 指笛音楽研究発表会が開催されました

去る11月22日(土) 練馬文化センター小ホールにおいて、田村大三とその門下生による指笛音楽74周年記念研究発表会が開催されました。

二年前の2006年9月16日(日)指笛音楽72周年記念研究発表会もこのホールでしたが、今回74周年も大好評のうちに終了し、お客様からは年々充実してきていますね、とお褒めの言葉をいただきました。

この74周年記念指笛音楽研究発表会の 「プログラムと出演者の一言集」はきれいなカラー印刷によるものですが、この楽友会通信では普通のコピーにして別冊として添付しました。ご覧になってください。

 

なお今回は「指笛音楽友の会」にご参加を!として「入会申込書」をプログラムに添付して、ご来場の皆さまへ配布致しましたところ。早速10数名の方からお申込みがありました。趣旨にご賛同されて入会された方々にお礼申し上げます。

この事は指笛愛好者の裾野が確実に広がってきているのだと、我々には感じられました。

 

当日はほぼ満席に近い約500名のお客様が入場され、大部分のお客様は途中退場されることもなく最後まで楽しまれたようです。楽友会の皆様、出演者、関係者の方々のご支援とご協力に感謝いたします。  (有吉記)

 

 

. 発表会のプログラムと出演者の一言集(別冊)

プログラム第一部の最初に小学生の多胡兄弟が指笛演奏をしました。昨年の大樹君に次いで、お兄さんの一樹君も指笛が吹けるようになりました。兄弟そろって「希望のささやき」を見事に演奏できて嬉しそうでした。

お客様からは可愛かった、びっくりした、お上手だった、将来が楽しみだ等の感嘆の声がありました。

 

第二部の始めに55周年演奏会のビデオ映像による田村大三先生と恵さんの「うるわしのオハイオ」が上映されました。心地よい指笛の音色が会場に響きわたり皆うっとりと聴き入ったようです。

 

第二部終わり頃に松島恵先生(メミ・グレース)さんの演奏が加わり一段と舞台が明るく、華やぎ、お客様を一層魅了したのではないでしょうか。

アンコールにお応えしての恵先生の「村の娘」指笛演奏はさすがだ、音色が美しく、全く感銘しましたと言う声がお客様からありました。

 続いて静海先生の歌声も素晴らしく、今回も皆様のお蔭で盛大に華々しく発表会を終えることが出来ました。

 

プログラムの次には 「出演者の一言集」 があります。これをお読みしますと各出演者の選んだ曲への思い、あるいはそれぞれの境遇を乗り越えて指笛音楽を奏でる思いが伝わってきます。

さらに指笛音楽が奏でられるという喜びや感謝の気持と指笛音楽への熱意も感じられます

 

プログラムと出演者の一言集は別冊として、添付しましたのでお読みになって下さい。

 

.  頂いたお便りのご紹介

   発表会後に田村先生宅へ届いたお手紙の一部分をご紹介いたします。

   

○ 過日の指笛発表会感動の連続でした ・ ・ ・ ・ ・ 

皆様の日頃の努力の成果のお陰で、私達も感動の余韻がなかなか去らないほど魅了されました

御奥様の「君よ知るや南の国」私の心に響きました

大好きな大三先生のお顔もよくみえて嬉しかったです (小籠正美 様)

 

○ 音楽会の大成功をお祝い申し上げます。年ごとにレパートリーも増え品格があり舞台マナーも美しくすばらしい音楽会でございましたね。

大三先生も大変ななか よくぞお出かけなさいましたと心からありがたく、胸が

いたくなりました。ご不自由ながら三度ほど正面を向かれた際のお顔から満足さ、幸せさを感じられました。 (石崎靖子 様)

 

 

.  反省会でのご意見感想など

12月13日(土)に田村先生宅で反省会が開かれて、次のような反省意見や感想が述べられました。

 

        初めて受付を担当しましたが、予め詳しい指示説明の無かった事が次々に起こって困った。例えば車椅子の方へのご案内通路不明、出演者への数々の花束や贈り物の処理、出演者との面会を望む方々への対応、楽屋へも何度か走った。楽屋への直通電話があることを後で知りました。

        次回からは館内の通路などの状況に詳しく、担当者への指示ができる人を受付チーフに決めて、お客様への対応に心がけるべきだと思います。

 

        発表会後の解散時に自分宛のお祝い花束や贈物が届いているのを知らないで、受取らずに帰った出演者がいました。贈り主の方に大変失礼な事だと考えます。

        花束や贈物については誰から誰へと書いた紙を貼り付けて、リストにも記入して置く方法をとりましょう。 このようにすれば、発表会終了前の贈り物ありの連絡や、出演者が帰る際にリストを見て確認する事ができます。

 

        今回出演時の曲目紹介アナウンスはありませんでしたが、出演者が舞台中央へと歩く合間にアナウンスを入れた方が良いのではないでしょうか。

        曲目はプログラムにありますから省いて、少しでも時間を短縮するために取った処置です。時間オーバーになる危険を回避するためです。時間延長とならないように敢えてそうしました。前の人が終わった後の拍手で次に出る人の名前がかき消された事もあったほど早められました。時間が足りない事で各自の演奏時間をチェックし、こまかい詰めの努力をしたのです。

 

        会場内がすごく乾燥していると感じた。ベテランでも2曲続けるのは苦しいと思う。指笛では、のどをうるおす飲物が要ります。舞台上に飲物を置く所を設けましょう。

 

        来年の指笛音楽発表会の開催日が9月26日()、会場は練馬文化センター小ホールとクジ運よく当たって決まっていたにもかかわらず。何もお客さまへお知らせしなかったのが残念です。印刷物にも場内アナウンスにも無かった。

 

        発表会終了1時間ほど前からホール出口近くのコーナーに、出演終了者が控え室から持ってくるカバンやケース等の荷物置き場ができた。これは便利だった。受付の担当者が監視して下さって安心だった。

 .  シリーズ 「私と指笛」

 

                  指笛と童謡           楽友会会員  片山陽一

 

もう、40年くらいの付き合いになろうか、山梨の作詞家の竹内先生から「練馬文化センターで開催される指笛音楽70周年記念発表会(2004年7月10日)のチケットがあるが、私の代わりに行ってくれないか?」と言われ初めて指笛の存在を知った。

竹内先生は50年ほど前に現在の「笛吹市」の教会で田村先生が演奏されたのをお聴きになり感動されて、ご自分で主催していた「一人劇場」にも田村先生にご出演いただき、それ以来のお付き合いだそうである。

それと偶然にも、田村先生宅のお隣三軒目の高田さんと私は親戚のようなお付き合いをしていましたので、高田さんに 「田村先生を紹介して!」 と頼んだところ静海先生から「まだ音の出ない人は斎藤さんが教室を持ってらっしゃるので、先ずそちらに行って下さい」と丁重におっしゃられたそうです。

平成16年9月26日、早速マウスミュージックの会(注1)に行き指導を受けました。たまたまだと思うが行った初日に音が出た。嬉しかった!それにその日少しの音階を吹くことが出来た。斎藤さんにうまくおだてられながら今日に至ったような気がする。演奏するのに楽器を忘れない。マイクもいらない。地震が来ても居場所を知らせられる。メリットがたくさんある指笛を広めようと考えた。

   平成18年12月6日、妻が童謡の作曲を続けていたこともありNPO法人童謡館東京を設立した。親から子へ歌いつないで欲しい童謡と指笛とは大変相性がいいと思い、童謡館東京が主催するコンサートには必ず指笛は出演してもらっている。

平成19年5月「練馬文化センター」には指笛楽友会の中村さん、竹中さん。

平成19年8月「大泉学園ゆめりあホール」には中村さん、竹中さん。

平成20年3月「三鷹星のホール」には中村さん、

平成20年10月「横浜鶴見会館」には杉田(美都)さん。

また童謡館に依頼のあった大泉ケアセンター、カタクリの花、ふきのとう、葵の園には斎藤さん始めマウスミュージックの会の皆さんに、清瀬信愛病院では河津さんにお手伝いいただいた。

練馬区南光幼稚園では園児600名とシルバー大学生35名の前での演奏となった。練馬祭りにはマウスミュージックの会の皆さんと、村山さん率いる野火止クラブの皆さんにも応援をいただいた。

練馬開進第三中学校で行われた第17回音楽祭8校(小学校5校、中学校3校)の演奏会では中村さんにゲスト出演していただいた。また企業の研修会等の会場(麹町区民館120名)(川崎某亜鉛会社100名)でも中村さんに演奏していただいた。

平成21年1月は杉並区高井戸西児童館、富士見台公民館、葵の園 ・ ・ ・ 等からの演奏依頼がきている。

   私は指笛に魅了され演奏を始めてまだ日は浅いが、機会がある毎に指笛の魅力を紹介して行きたい。そのためにも技術を磨かねばならないことを痛切に感じている。今後は一人で演奏するより、トリオを組んだりカルテットで演奏したりするのも指笛を広めるためには必要ではないだろうか。

また、レベルアップを図るためには、指笛のコンクールを開いたらどうだろう。

課題曲を1曲、自由曲を1曲、そんなコンクールがあっても良いのではないだろうか?そんなことを考えながら急には上達しない指笛と日々格闘しております。

お気づきの点ございましたら、ご指導下さいますようお願い申し上げます。

 

(注1)マウスミュージックの会 (Mouth Music Club)

東京都練馬区大泉学園に拠点を置き、指笛、草笛、口笛による音楽演奏を楽しむクラブです。

各地へ出かけて演奏のボランティア活動もしています。この会に入会ご希望の方はご一報ください。入会金 1,000円、年会費は 3,000円です。

お問合せ : TEL 03-3923-2415 (斎藤) まで

. 初めて音が出た!!!

 

初心者のための「指笛音楽体験教室」開催     楽友会会員  竹中速雄

 

2008年12月7日(日)オリンピック記念青少年総合センター(小田急線参宮橋

下車)にて第6回東京都レクリエーション研究大会が開催され、「初心者のための指笛音楽教室」が開かれた。全国レクリエーション協会の川村会長を始め東京都レクリエーション協会の皆様のご厚意によるもので、今回は昨年に続き2度目。新しく参加される方々に指笛音楽の楽しさを伝えることができるのか、果たして音が出るのか、これからも続けたい、という気持ちになってもらえるのか、講師陣に与えられたミッションは重い。

   その講師陣は、斎藤さん、松谷さん、青森から夜行バスで駆けつけてくれた塩谷さん、それに有吉さんご夫妻、河津さんそして竹中の7名。当日の参加者は10人。一人は聴いたことがあるそうだが、他は皆初めて。全員集まったところで、9時30分過ぎに開始。松谷さんが司会進行を務めて、指笛音楽の歴史から入る。創始者田村大三先生のお話しを紹介。神田神保町で初めて世に出たことにも触れ、初めての参加者は興味津々。次に指笛音楽とはどういうものかを実際に紹介することとして、竹中から「花の街」を披露。次に斎藤さんから指笛の機能や用途について説明。そしていよいよ図解を見ながら、実際の吹き方を皆さんにやっていただく。

多くの講師陣のおかげで、ほぼマンツーマンの授業だ。皆は真剣に吹く。途中、有吉さんが指笛の原理を説明されたのち、口と指の模型を使って吹き方を紹介。合間には塩谷さんが「ドレミの歌」を披露。参加者はこんなに吹けるようになるのかと目を輝かせる。有吉さんご夫妻は「森へ行きましょう」を合奏。河津さんは「アメイジンググレース」を演奏。段々と熱が入る。

指の曲げ方、口への入れ方、それに舌の位置なども個々に皆で紹介する。河津さんは、参加女性達の人差し指をとって、実際に自分の口に入れて音を出し、曲を奏でる。あなたの指でこんなすばらしい音が出る、そんなメッセージが明確に伝わり、驚きの声があがる。そんなことを繰り返しているうちに、最前列にいた女性から低いが確かな音が出た。みな拍手喝采。クラリネットをやっていただけあって、下唇への息のあて方の意味が分かったようだ。お隣の女性もいい音になってきた。そのまたお隣ももうすぐ。そしてほとんどの方があと一歩のところまで来たのには驚いた。特に都レク受付担当の飯田さんは、昨年挑戦したが音が出るまでには至らなかったため、今年は満を持しての再挑戦。吐く息に勢いがあって、指の形も覚えたからもうすぐ音が出るところまできた。彼は参加者以上に喜んでいた。

最後に講師陣が全員前に出て「ふるさと」を演奏。他の教室にも聞こえたそうで、とてもいい音色でしたとの言葉をいただいた。

また、主催者のご担当の方からも感謝の言葉とお褒めの言葉をいただいたが、

まとめてみると次のようなことが評価されたものと思う。以下独断ですが、ご紹介します。

(1) 斎藤さん、松谷さんがあらかじめプログラム構成をしっかり考えて組んでくれ

ていて、分担が決められていたため、効率よく進めることができた。

(2) 実際の吹き方では、有吉さんが模型を使ったり、河津さんのように参加者の指を使ったりしたため、大変分かり易く、なにより自分の指で音が出ることが実感できたことは大きいと思う。また、講師陣がマンツーマンの形で実際に口を開いて舌の位置を確認させたり、指の位置や形などを教えたことで理解がより進んだようだ。

(3) 参加講師陣が演奏したり、自分の経験を語ったり、親身になって指導したことが、とても良い雰囲気になり、退屈させることなく、比較的スムーズにかつ効果的に進めることができた。

なお今回は、今後どのように受講生の興味が変化するだろうか等のアンケートにご協力して頂くため、参加者全員の了解を得て、連絡先を頂くことができました。

指笛技を習得したい、継続したい意欲の表れと思いますが、何れにしても今後の指笛普及活動につなげていきたいものだと考えます。

講師の皆さんありがとうございました。

 . 事務局からのお知らせ

(1) 2009年 1月12日(月)成人の日 役員会、総会、新年会

13時より田村先生宅にて役員会を始めます。

15時より総会を行います。

16時より新年会を開きます。会費は3000円です。準備の都合がありますので、ご出席頂ける場合は田村先生宅にご連絡下さい。

(2) 2009年 9月26日(土)指笛音楽75周年記念研究発表会

   会場は練馬文化センター小ホールです。詳細は来春に決めます。 (斎藤記)

   

* 編集後記

この楽友会通信35号は74周年記念発表会の特集号となりました。皆様のご協力により12月に予定通り発行ができましたことを感謝申し上げます。

特に片山様には指笛との出会いについて、興味あるお話を寄稿していただき有難うございました。

また竹中様には指笛体験教室での指導経過を分かり易くまとめて下さりお礼申し上げます。

なお発表会の「プログラムと出演者の一言集」は武井様と栗田様のご努力による力作でした。デザインが素晴らしく、上質紙にきれいなカラー印刷による仕上がりです。内容もしっかりしていて、高級感が持てると感心しました。有難うございました。

 

今回、初めて発表会に出られて指笛演奏を経験された方が数名いらっしゃいます。この方々どうか今後も指笛を楽しみ、続けて下さいますように期待しております。継続は力なりです。続けることによって指笛楽友会の将来は明るく発展し、引き継がれていくことと思います。

                                        編集:有吉憲行