♪ 指笛楽友会通信 ♪
平成19年2月25日
先日関東地方は春の嵐、春一番が吹き荒れました。我が家では、庭の梅の花が満開となり、日一日と吹く風に春の暖かさを感じる今日この頃となりました。皆様お元気でしょうか。お変わりございませんか。
新しい年平成19年、第1号の指笛楽友会通信をお届けします。今年からこの通信を役員が持ち回りで編集することになりました。今回は私、竹中速雄がお届けいたします。拙い編集ですが、ご一読いただければ幸いです。
皆様にとって今年も充実した明るく、楽しい1年であることを祈念しております。
(目 次)
1.
指笛と私 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2.
田村大三先生、静海先生の近況 ・・・・・・・・・・・・・・・3
3.
新しい年にあたって ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
4.
千の風になって(話題提供) ・・・・・・・・・・・・・・・・・5
5.
事務局からのお知らせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
♪1.指笛と私
今回は、福岡県在住の笹原和則さんにご寄稿いただきました。
私と指笛 −導かれて−
笹原和則
私にとって指笛は、鳴らし始めてからそれほど年月が経っていないにも拘らず、あたかも生まれたときから共にあったかのような錯覚を覚えるほど、自分の中に入り込んでしまった。それが一体何故なのかわからないけれども言葉にすれば、「誰よりも、楽しんでいます。」としか言いようがない。
指笛との出会いは20代前半であったが、しばらくは関る事がなかった。指笛家の演奏がある頃から妙に胸にしみるようになったのは、多分仕事が順調でなくなった頃だろう。指笛を熱心に始めたが、中途半端な音が鳴っていた。ある時期、これは本当の音だなというものを捉まえたとき、自分の出している音におおーっと感動をした覚えがある。それからはもう病みつきというか、楽しくてしょうがない。いろいろな機会をつくっては吹きまくり、自慢もし、今考えると分不相応な演じ方をいろいろした。そのうち珍しいのも手伝って評価を得るものもあり、豪勢な賞や変わった仕事も頂いた。やっぱり指笛はすごいや。と有頂天になることもしばしばであった。
思いおこせば、音楽を奏でる指笛とかかわってほどなく当然のように田村先生との出会いがあり、初めてお会いしたときの言葉で妙に印象に残っているのが、ニコッと笑って「僕はアーメンだから」と言う言葉だった。いろいろと活動を重ねる上で繰り返し記憶の奥底から沸いて出る不思議な言葉であった。思い過ごしかもしれないが、その一種自嘲ぎみに言う言葉とは裏腹な力を感じた。札幌暮らしから実家のある福岡に移り住むときに少しの間リバモアという所にホームステイしたが、そのときにアメリカでは教会が深く普通に根ざしている事を知った。またオクラホマの口笛祭りのようなイベントに参加したときも再度感じた。また、インターネットを通じて知り合った指笛の名手ロニーロナルド氏もイギリス出身であるがクリスマスソングCDは秀逸であり、なにかいろいろなものが自分に向かって語りかけているような気がした。若い頃から砂を噛むような仕事をいろいろやった。もちろん今の警備の仕事にしても心がすさんで、もうどうでもいいかなと思うときもあり、そんな時にへとへとに疲れた夜勤の帰りだったが教会に立ち寄った。僕には謙虚になるための大きなものが必要だった。今思うと導かれたのだろう。
昨年、望んで洗礼を受けた。それから誇りを持っていろいろな仕事をできるようになり、そうするとみるみる生活が改善した。そういえば、自分の教会ではまだ一度も吹いていない。それは、そのための洗礼ではないからで、時が来ればそういうこともあるだろう。111番を人知れず吹いている。まだまだ信仰は薄く、日曜日は働いている有様である。僕はアーメンだからとニコッと笑える日が来るのかどうか。「罪深いから教会に来ました。」としか言えない。
指笛は少し息の音を含む暖かい音が好きだ。咆哮とも言えるおたけびを上げるときもあるが、あくまで基調は優しい音。音楽は緩急というかコントラストだと思う。であるなら基調は無地な方がいい。それから指笛は底抜けに楽しい演奏をしたい。この幸せを伝えたい。その上で泣けるほどの感情も載せる事が可能だ。指笛って凄い。でももう僕は以前のような誤解をしない。僕が凄いんじゃなくて指笛のもつ本来の地の力だ。そんな恩恵を頂きつつ、現在は警備会社で奮闘中。指笛界に貢献できない事はとても気になってはいるが、いつか時が来るのだろうと思っている。またいつか楽友会の演奏会に出演したい。その時のために忘れずに練習しなければ。
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♪2.田村大三先生、静海先生の近況
1月8日の総会の折、両先生にお会いする機会がありました。お二人ともとてもお元気で楽しい総会・懇親会となりました。改めて2月19日(月)朝、静海先生に近況をお聞きしました。先生はお忙しい中、快くお話しをしてくださいました。以下静海先生のお話しです。
A
大三先生について
先日検査をしたのですが、内臓の方はまったく問題ないとのことで、担当
していただいた先生(医師)も驚いていました。足の方は車イスが必要な状態ですが、この4月で94歳を迎えることを考えると特別悪いということではないと思います。
リハビリの先生に体をみてもらっておりますが、リハビリをした後で先生に勧められて指笛を吹いております。そうするとすばらしい音色で指笛を吹きます。その時の大三の顔は「どうだ!」というような得意げな顔でとってもうれしそうなんです。本当に私もうれしくなってしまいます。
大三には、指笛の音を出す、指笛を維持したい、という強い意思があるのではないかと思います。同時に音が出るんだということを示したい気持ちも強いと思います。
A
静海先生ご自身について
随分以前から、声楽家としてやるべき体操というのを原先生から教えていただき、5〜6分の体操ですが、毎日続けています。これはヨーロッパでも声楽家の伝統的な体操として教えられているものです。
これに加えて最近1年半ぐらい前からヨガをするようになりました。以前からそのような希望は持っていたのですが、東さんがいい先生を紹介してくださり、月に2回ほど習うことになりました。いくつかのポーズを毎朝続けております。声楽の体操とヨガとを続けておりますと体の状態が整い、精神的にも癒されたようなとても安定した状態になることができます。
そうしますと大三の介護にしても自然で無理のない介護ができるようになりました。大三も私になにもかも安心して委ねている状態です。
皆様のお蔭で、いろいろなことが、周りの方々から導かれるように実現しております。本当に今の生活は充実していて幸せを実感しております。
また、今度の発表会では、このようなすばらしい状態で歌わせていただきたいと思います。
大三の存在は楽友会の方々にとってはとても大きな存在だと思います。私自身、皆さんのために、自分が元気でいることが何よりだということを思っております。こうして皆様に支えられて本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
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♪3.新しい年にあたって
私のとても印象深い思い出の中に、平成13年10月、田村先生と静海先生のお供をして、秋田県の仙北町を訪れたときのことがあります。(詳しくは楽友会通信第13号(2001年12月)参照)
そのとき訪れた南小学校の中山校長先生は、平成4年にこの学校に指笛記念碑ができたときに式典に招かれ、田村先生の指笛を初めて聞いてとても感動し、いつか子供たちに田村先生の指笛を聞かせてあげたいとずっと願っていたのです。南小学校の校長先生になってから、田村先生がこの学校宛に出した手紙とも出会いました。その手紙には、田村先生が大変好きな詩が紹介されていたのでした。田村先生が小学6年生のときにこの詩と出会い、感動し、このような人間になろうと決心した詩です。
平成13年10月中山先生の念願がかなって田村先生と静海先生が南小学校を訪れました。田村先生のすばらしい指笛演奏のあと、中山先生は、講堂いっぱいの生徒たちにこの詩を読み上げてくださったのです。
新しい年の門出にあたり、ぜひ皆様に心新たにお読みいただきたいと思ったしだいです。ご紹介します。
これがために
たしかに生まれた必要な体
たしかに生きている
まだ用事があるからだ
我れこれがために
生まれたり
はっきりとそういうものを
つかんだか
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♪4.千の風になって・・・・(話題提供)
もう既にご存知の方がいるかもしれません。あるいは昨年の大晦日の紅白歌合戦でお聴きになったかもしれません。また、まだお聴きになっていない方もいるかもしれません。
ある日、ふと本屋で「千の風になって」というCD付の小さな本を見つけました。あなたに不思議な感動を与えるかもしれません。
一度お読みください。口ずさんでみてください。
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♪5.事務局からのお知らせ
(1)次の方々からご寄付をいただきました。ここに厚くお礼申し上げます。
・深野 鉞 様(松戸市)
・浜口 宏輔 様(東久留米市)
・星加 宗久 様(豊島区)
・N.N 様(新宿区)
(2)去る1月8日に開催された通常総会において平成19年度の発表会の開催予定などが決まりました。
@
指笛音楽73周年記念コンサート(指笛音楽研究発表会)開催
日 時:平成19年10月13日(土)午後
場 所:大泉学園ゆめりあホール
注:詳細は別途ご案内いたします。
A
楽友会通信の発行
19年度は以下のとおり4回発行することとし、編集分担は次のとおりとなります。
2月:竹中、5月:武井、8月:松谷、11月:有吉
以上です。次回は5月号です。お楽しみに!! 皆様お元気で。
指笛楽友会事務局 斎藤秀元
編集責任 竹中速雄