No.19

2003/4/14   指笛楽友会発行

シリーズ「私と指笛」

 

山は高くして             片井久雄(本会会員)

私は指笛を始める少し前から草笛を習っておりました。平成2年家庭の事情から、東京消防庁を定年より少し早めに退職して田舎に帰っておりました。草笛のことは島崎藤村の千曲川旅情の歌に(歌哀し佐久の草笛とあること)は知っていましたが、平成9年ふと目にした新聞記事から草笛のことを知り入会して草笛を習い始めました。

指笛は、その懐古園草笛会の指導者が「新宿で指笛という素晴らしい音楽発表会があるので一緒に聴きに行きましょう。」と誘いを受けたことから指笛音楽というものの存在を知ることができました。

発表会では、指一本でこんなに豊かな演奏ができるものなのかと新鮮な驚きでした。またその時のCD<田村大三指笛音楽60年、DAIZO TAMURA>を聞いた時は更にウワーッという感じでした。

私も以前宴会席の余興でたまに指笛を吹いたこともありました。両手の指を使う自己流の吹き方ですが、とても今の指笛には程遠いものでした。

何しろ指笛音楽のことは全く見た事も聞いたことも無かったものですから当然です。その上もっと良い音を出そうと工夫する訳でもなく、あくまで余興の範囲でした。それなのに田村先生はこの素晴らしい今日の指笛音楽を自力で確立したというのですからその偉さには只頭が下がる思いです。

先生は、以前中野駅近くの指笛の家で活動をなさっていたという。私は昭和55年から5年間も中野消防署にいてその前を通ったこともある筈なのに。若し、あの頃その事を知っていたならばもっと早く指笛が習えた筈なのにと。それからすれば20年も遅れてしまった事になりますが、今こうして巡り会えた訳です。これをこのまま見過ごす訳にはいかないぞ、何としてもやらねば、と思いました。

指笛の音の発生原理は草笛とは異なっていますが、息の噴出し加減や音程の取り方など微妙に共通している点もあり、指をカギ形にして吹くという方法を見て知った後となれば、コロンブスの卵で、一応の吹き方は直ぐに習得できました。しかし、余興でならばともかく、音楽発表として対応できる様になるには並大抵のことではない奥の深いものであることも分かりました。

やるからには基本を確り習わなくてはと思い、25の会にも入会させていただき、静海先生からの温かくそして上手な煽てにも載せられながらレッスンを受け、漸くにして高等科Cの道程を辿っているところです。

大三先生のCD曲を聴くにつけ、目標到達は、遠い遥かな道程である事を自覚しながら。・・そこに山があるから・・の心境で何時かは、と楽しみつつ練習をしています。皆様の今後とも温かいご指導をお願い申し上げます。

役員会報告 2003/3/25

1. 田村大三先生卆寿慶祝関係について

 式典は4月26日(土)午後2時30分より、日本キリスト教団銀座教会礼拝堂で行われます。楽友会としましては、式典(礼拝)後に行われる「田村大三卆寿記念感謝の集い」について全面的にお手伝いすることになりました。

 当日は午前10時に現地に集合し、会場設営(机と椅子の配置、表示、テーブル飾り、名札の配置、料理のセッティング、受付設置等)、その後は受付、案内、司会進行、全員奏(勝利の歌)、後片付け等があります。お客様は160〜170名が予定されています。

 

2.2003年度指笛音楽研究発表会について

(1) 開催日時   2003年度8月10日(日)開演1:30 終演4:00

  会場     練馬文化センター 小ホール(600名)午前は舞台練習

(2) 出演申込   5月初旬で一度まとめますので、参加の有無についてご検討ください。後日、申込みはがきをお送りいたします。

(3) 参加費    2万円(例年どおり)

(4) 練習日    田村先生宅での石原先生のピアノ伴奏による練習日は、

   @ 5月24日(土) A 6月21日(土) B 7月19日(土)いずれも午後3時〜7時の予定です。尚、この三日とも25の会を兼ねます。

 

(5) 当面の係り分担

  企画・進行・渉外:田代・山本・中村   庶務・広報:斉藤

  会計:武井・奥津            指導:石原・山本 の先生方

 

3. 予備費の使途について

 予備費を有効に活かすことで検討しました。今、楽友会員が一番熱望していることは、演奏会等で使用できるピアノ演奏のカラオケテープ(CD)を作製したいということです。幸い新年会の折に、石原先生が楽友会の発展にご尽力くださるとのお話がありましたので、何とか形にして行こうということになりました。そこで、予備費を作製のための準備金に充当する事になりました。

 

4.  来年度の指笛音楽研究発表会の開催日について

  候補として6月の下旬があがっていますが、次回役員会で再検討することになりました。公立の音楽ホールで山手沿線に近い施設がありましたら、事務局まで情報をご提供ください。

 

サポーターからのお便り

板橋区 K・Sさん

今日はクリスマス。私への唯一のプレゼントが「楽友会通信」でした。どうもカムサムニダ。今年のクリスマスプレゼントでは、癒しのCDがよく売れたそうです。指笛も不景気を吹き飛ばし力強く生きる力と、人々に癒しをもたらすようなCDを売り出してみたらいかがですか。どんどん売れますよ。指一本で世界を制覇する日もそう遠くないかも知れませんよ。・・・・後略

(このお便りは2002年クリスマスの翌日に頂いたものです。)

 

足立区H・Nさん

CD(田村先生の)を聴いた途端、なんてすばらしい音、一体どんな楽器が奏でているのかしら、とても指一本でなんて不思議な驚きを感じました。世の中にはまだまだ知らない事が沢山ある内で、またひとつ勉強出来た事を嬉しく思います。

楽友会通信では皆様の生活環境とやさしいお人柄がわかるような気がいたしました。私もこれからはゆっくりCDを聴く時間を作り心を休めたいと思います。8月の発表会楽しみにお待ちしております。・・・後略(2003年3月)

 

<デビュー>

練馬マウス・ミュージック クラブ 発足

 

2月23日、練馬区大泉ボランティア・コーナー会議室において、指笛・草笛・口笛を愛好する者でマウス・ミュージッククラブを設立させました。スタートのメンバーは練馬と近隣地域の指笛楽友会員が殆どですが、これから、まず地元の練馬区民に呼びかけて行こうと思っています。

3つのジャンルが合同して活動することは、田村先生が描かれた理想でもあります。当日は先生と奥様の静海先生もご出席くださり、練習の様子を見守ってくださったりしました。後日、先生が「あれはいい」とおっしゃってくださいましたが、どこまで期待に添えるか不安もいっぱいです。皆様のご支援を宜しくお願い致します。

(練馬 斉藤秀元)

 

指笛駄洒落(1) 25の会のある日

田村先生  「指笛の会に集まって来る人は、皆ないい人ばかりだ」

門下生A   「きっと、腹黒いものが吹き飛んじゃうんですね」

田村先生   「??? はっはっはっ・・・きっとそうだね」

 

指笛駄洒落(2) 一石三鳥

門下生B   「私は吸うのをやめて 吹くことを始めました。そうしたら健康を取り戻し、社会も広がり、小遣いがたまり始めました」

門下生C  (年間タバコ代)100,000円−3,000円(楽友会年会費)=97,000円

10年で970,000円だ!!

「うーん 計算上はそうだねー、すごいねー」

 

 

事務局より

涛c村先生の卆寿を記念して、新たなCD制作が静海先生によって企画され完成が間近です。田村先生のいろいろな年代の録音テープを精査して構成なさったそうです。指笛の歴史と発展・普及のためにも本当に嬉しいことで一日も早く聴かせて頂きたいものです。

 

指笛楽友会事務局