指笛音楽研究発表会
開場してみると席は人で埋まり、一安心。 田村ファミリーのお付き合いの広さがうかがえる。 そして門下生の発表が始まります。 一部は14組の演奏です。 |
一部
ピアノ演奏 石原泉 田頭由香里 |
二部
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北は青森から南は九州から、日ごろの成果を出してゆきますが、もちろん練習の実力を全て発揮できる人はわずかで、指笛音楽の難しさを感じます。年に一度でもこのような会があるというのはやはり練習するものにとって大きな励みになります。
僕は参加者なので評することは出来ませんが、個性がでますねー。
音量重視の方、高音にチャレンジする方、熱い思いを載せる方、やわらかい音、きつい音。
実にさまざまなイメージが交錯する不思議な世界。
ソロ演奏に混じって二重奏もあり、有吉さん藤好さんのドレミの歌にはめみ先生の歌も飛び入りで盛り上げました。倉木さんはエルビスをうたい上げ、青森からの塩谷さんは難しい曲をされていました。
二部では恒例の美鈴会の合唱もあり、落ち着いた美しいハーモニーを聞かせてくださいました。
中村さんの口笛吹きと小犬では、最後に犬の鳴き声で出てくれということでみんなで舞台にぞろぞろ出ましたが、ちょっと後追いのタイミングでしたね。中村さんスミマセンでした。
中村さん二曲目の踊り明かそうは、めみさんの歌も入りました。
そして、発表は続き、水沼さんは竹田の子守歌を草笛も交えてやっておられましたが、僕のあこがれている指笛の音色をお持ちで、心に染みるいい演目でした。すばらしい。
田村ファミリーのコーナーでは、恒例となりつつある翠ちゃん星羅ちゃんの歌の発表で和みながら、帰国演奏活動中の松島めみ先生の演奏。
歌と指笛という組み合わせは思いのほか素晴らしいもので、歌だけ、指笛だけでは表現しきれないものを見事に補完しあった見事な舞台芸術が生まれたものだと思います。
歌にはたとえ外国語であっても歴史や文化や命の重みがことだまとして表現できる凄みというのがあります。そんな魅力は静海先生が存分に発揮してくださいました。
そして田村先生の登場。リハーサルでは音が出ない出ないとおっしゃっていながら、本番ではなかなかのもの。89歳を越してなお現役で舞台に立っていらっしゃる姿には感服致します。それでお話すればウケルの何の。
剣道の型をされたり、中野のおはなしをされたりと、場内はあたたかい笑いに包まれました。
このホールのある界隈は先生には縁の深い土地で、駅の踏切を渡ってすぐのところに田村先生の家があり、そこに指笛の家の看板もかかげていたそうです。現在は大泉学園ですが、本籍はまだそこにあり、秋田や現住所と並ぶ、ご自分の拠り所として思い出深い土地ですから、なにぶんにも中野の皆さんよろしく。とおっしゃるお姿にとても和みました。
たくさんのご来場者に恵まれ、楽しい恒例のひと時は過ぎてゆきました。
楽友会の事務局をはじめ、参加者ご来場者のみなさまありがとうございました。